2022年01月10日

2022年1月ラジオ 狩猟女子と一緒にイノシシ被害について考える

2022年1月7日(金)☀️

今日は月一ラジオの日。
毎月第1金曜日は14時20分~RNCラジオのわらなきラジオで「林業女子 盛りもりトーク」で「かがわの森を元気にする」ための情報をお届けしています。

今日は、狩猟女子(現役ハンター)で自分が獲ったイノシシのお肉の販売も行っている眞鍋さんと一緒にイノシシ被害について考えてみました。

以下概要です。

1.増えているイノシシ被害
・数年前は海を泳いで上陸してきたイノシシが高松駅やイオン高松などにも出没し、大きなニュースになったこともあった。
・市街地に出没したイノシシに、人にぶつかってケガをしたり、車と衝突して車が壊れたというニュースをよく耳にする。
・H2年以前、イノシシは、徳島県や愛媛県との県境付近でしか見られなかったが、H12年頃には讃岐山脈北部の丘陵地にまで生息域を広げ、H22年頃から市街地への出没が急増し、H28年には年間270件程までに増加してきた。

2.なぜイノシシ被害が増えた?
・原因として考えられるのは3点。
①松くい虫被害によりアベマキ・コナラ林等のイノシシのエサとなるドングリの木が増えたことや、放置竹林の拡大により、イノシシが身を隠す場所が増え活動範囲が広がったこと。
②イノシシから農作物を守っていた農家の高齢化により耕作放棄地は増えて、イノシシの生息しやすい藪や食べ物が豊富にある環境が増えたこと。
③生息環境が整ったことでイノシシの子どもの生存率が増加し、イノシシの高い繁殖力と相まって、生息数が増加したこと。

3.狩猟女子 眞鍋さんについて
●狩猟女子になったきっかけは?
・食いしん坊でお肉をまるごと使えて料理出来 るのはいいなと思ったから。
●狩猟女子としての経歴は?
・10数年前(2008年)からハンターとして三豊 市を中心に活動している。

4.狩猟女子になるためには?
・狩猟とは、決められた猟具(網・わな・銃器)を用いて、野生鳥獣を捕獲すること。
・狩猟できる鳥獣は法律でイノシシやニホンシカ、マガモ等48種類と決まっている。
・狩猟を始めるためのステップ1として、狩猟免許を取得する必要がある。
・ステップ2として、狩猟者登録をし、いざ狩猟へ!
・狩猟期間は香川県では11月15日~翌年の2月15日までの3か月間。ただしイノシシとニホンジカは11月15日~3月15日まで。
・ちょうど今は狩猟期間中。イノシシも脂が乗っておいしくなってくる時期。
・三豊市の山林に「くくりわな」を主として「はこわな」も設置している。
・イノシシが仕掛けたわなにかかっていれば、速やかに処理をする。

5.イノシシ被害に対して私たちができること
●狩猟女子眞鍋の目線から・・
・私が狩猟を始めてから10年以上たつが、その間イノシシによる被害で農業をあきらめた方々が本当にたくさんいる。放棄された耕作地は本当にあっという間に藪に埋もれてしまい、2,3年で罠をかけるのも難しいような荒れ地や雑木林になる。これがまたイノシシを呼んで、さらに被害が続いていくという構図を何度も目にしてきた。イノシシの被害を減らすためにも、山や畑に人間が手を入れるということは本当に大切なことだと思う。

●林業女子和田の目線から・・
・森の手入れをすることが、山の藪化を防ぎ、イノシシが生息しにくい環境の整備が進み、結果としてイノシシ被害を減らすことにもつながってくる。せっかく先人たちが大切に守ってきた里山。森について一緒に活動する仲間を増やし、森林の手入れを続けていかなければと感じている。

6.まとめ
・現代の生活の中では、人と自然とのかかわりがどんどん薄れている。今日のお話から、人と自然とのつながりを考えるきっかけとなればうれしい。
・古来から、日本人は森林や自然に対して、畏敬の念をもち、共生してきた。
・一人一人が持っている自然を敬う気持ちを忘れずに、イノシシとも共生できるような環境にしたい。

文責:和田

2022年1月ラジオ 狩猟女子と一緒にイノシシ被害について考える

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Posted by 林業女子会@かがわ at 18:36│Comments(0)
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